山形県三川町

震災前取材

 月山(がっさん)は山形県のほぼ中央に位置し、出羽山地の南部の山で、標高1984m。八幡平と同じ、日本においてはめずらしい楯状火山である。内陸地方と庄内地方の境にあり、村山盆地、庄内平野、最上地方から、また、置賜地方でも、快晴であればよく見える。日本百名山のひとつに数えられる。また、湯殿山(1500m)・羽黒山(418m)とともに出羽三山のひとつに数えられ、羽黒修験者の山岳信仰の山として知られる。

 芭蕉と曾良は、象潟を出立しその日の内に酒田に着いた。酒田では俳人らとくつろいだ日を過ごし、6月26日(陽暦8月11日)酒田を立ち大山に向かった。羽州浜街道を、左手に月山を遠望しながら南下する越後路へ向かう行程は、奥の細道での目的の地をほぼ回り終えた後の、帰り道の第一歩だった。