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山形県寒河江市寒河江丙…寒河江公園内

震災前取材

 

長岡山の寒河江公園には、何代かにわたって植え継がれてきたのだろう、蛇体の松の古木があり、次のような伝説が伝えられる。

むかし、山形盆地は「藻が海」という泥海だった。この泥海から、突然大トカゲがあらわれ、この地 の集落を荒らしまわった。人々は、この長岡山の松林に逃げ込んだが、大トカゲはなおも追ってきた。

人々がもうだめだとあきらめかけたとき、林の奥から突然大蛇があらわれ、大トカゲと戦い始めた。戦いは夜通し続き、それでも明け方になると大蛇は大トカゲを飲み込み始めた。

大トカゲを完全に飲み込み、その鎌首を持ち上げた大蛇は、朝の日の光を浴びると、その姿は大きな松の木に変わっていった。

人々は、大蛇は松の木の精霊で、人々を助けてくれたものと話し合ったという。