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山形県東根市本丸南一丁目

震災前取材

 

田口五郎左衛門代官功徳碑は東根城本郭跡南側、東根児童館前にある。文政11年(1828)、東根村名主の横尾正作らが建てたもの。

碑文によれば、
「文政7年(1824)の秋、大雨洪水や虫害で稲穂は壊滅、年貢を免除して下さいました」
「文政9年(1826)の春、予期せぬ風雨に見舞われた。この時、代官様は江戸に居られ、話を聞いてお嘆きなされ、身を清め、遥か郷里の湯殿山神社に御祈祷なされた。神様は私のような不徳者を罰することで凶作とされたのか。人々は苦しく殆ど死んでしまいます。重ねてお願いします。私一人を罰して死なせ、民衆を救って下さいと、御祈祷なされました」

と村人に対する代官の手厚い心配りが記されている。文化14年(1817)に着任した五郎左衛門は、文政10年(1827)に配流となっており、その理由は定かではないが、その五郎左衛門の離任を惜しみ、着任した日を記念し、この地の祭日とすることを記している。