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宮城県大河原町…白石川堤

白石川堤防上に、約7kmの桜並木が続き、これが「一目千本桜」と呼ばれている。開花期には桜並木と雪を頂く蔵王連峰の早春の色彩が見もの。さくらの名所100選の地に選ばれているほか、韮神堰付近からの眺めは「みやぎ蔵王36景」にも選ばれている。

大正12年(1923)、大河原町出身の高山開治郎の寄贈により、1000本余の桜が白石川堤防に植樹された。 高山開治郎は、明治9年、大河原に生まれた。高山家は徳川時代より宿屋を営み、明治天皇の東北巡幸の折には天皇一行が高山家で昼食をとるなど、大河原の名家であった。

しかし、開治郎が15歳の時父親が死亡、家運も傾いたために、開治郎は上京、苦学力行し「東京商機新聞」を発行、さらに東京美術館、日本林業という会社を興し成功した。

開治郎は東京の滝野川区(現在の北区)田端に住み、近くには徳川時代からの桜の名所の飛鳥山があり、また荒川土手の桜も美しかった。開治郎は、生まれ故郷の大河原白石川に堤防が完成したということを聞き、大河原町に約1200本の桜を寄贈し、東京から植木職人を同伴し、町の職人とともにこれを堤防に自ずから植えた。