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宮城県白石市白川内親字青木前

別名:根城館

この地は東西に山地が迫り、その間を白石川が流れており、狭隘な平地を、現在でも東北自動車道、国道4号線、東北本線が通る交通の要衝の地にあたる。築城者、築城年代ともに不明であるが、古い時代から要塞として利用されていたのではと推測できる。

延徳2年(1490)、出羽国長井荘宮内から、宮内盛実が移り居したと伝えられる。宮内氏は、伊達氏の勢力伸張とともに伊達氏に組み込まれていったものと思われる。宮内氏はその後の天文21年(1552)、白石川対岸の宮城へと移り、さらに天正19年(1591)には加美郡色麻に転じた。

城跡は、二つの尾根に築かれ、東西それぞれの尾根上に郭を配し、南中央部の鞍部の郭で連結されている。最高所は標高110mの西郭で、東西50m、南北25mの平場があり、また東郭の最高所には東西、南北ともに40mの平場がある。

それぞれの平場には空堀、土塁が巡り、その周囲に数段の段築が配されている。全体としてその遺構は東西500m、南北300mに及ぶ大規模な山城である。 現在は館山の下を東北本線のトンネルが通り、城跡も未整備である。