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宮城県白石市不澄ヶ池…延命寺境内

この地蔵尊は、和歌山の道成寺縁起による「道成寺物語」の僧安珍に由来するものである。 安珍は。白石出身とも伝えられ、若くして両親に死別し、その菩提を弔うために出家し、伊具郡東光院にて得度し、後に福島の白河で修験道を修業した。

熊野詣のための行脚の途中、かの地の名家に一夜の宿を借りたが、その家の娘清姫に恋されたが、安珍は修業の邪魔とその家を逃れ去った。

清姫は安珍のあとを追い、安珍は道成寺にかけ込み、道成寺の計らいで、下ろした釣鐘の中に身を隠した。清姫はその執念のあまり大蛇となり、安珍を追い、釣鐘に巻きつき煩悩の熱炎に身を焦がし、安珍は釣鐘の中で焼け死んだ。

後に、この話を伝え聞いたこの地の人々は、安珍の供養のため、この地蔵尊を造立したと伝えられる。

 

・ころり地蔵尊

この地蔵尊は、ころり地蔵尊とも呼ばれている。 長患いをせず、長生きの末にある日突然「ころり」と大往生を遂げたいと願う人は、この地蔵尊の足を人知れずなめると願いが叶うと伝えられている。