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宮城県白石市本町…当信寺境内

江戸時代初期、白石老人と呼ばれた名前も生国も年齢も一切不明で、仙人のような風体の不思議な老人が、阿子島彦惣家に滞在していた。

老人は武芸百般、何事にも精進し人々に尊敬されていた。また、人々を呼ぶのに「せがれ」と自分の子供のように呼んでいた。角田の長泉寺の長老の天鑑和尚をさえ「せがれ」と呼んでいた。

こうしたことから、この老人は滅亡した甲州武田家の名のある武将ではないのかと言われていた。 天禄6年(1693)、この白石の地で没した。墓石には「無名実徳大徳」「道心老翁墓年数不知」とある。