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宮城県村田町小泉字道端

  この地には、渡辺綱の鬼退治に関わる伝説が残る。 昔、京都の朱雀大路の南端の羅生門に、いつの頃からか鬼が現れ、人々を悩ませていた。それを聞いた源頼光四天王の一人、渡辺綱は、早速羅生門へ鬼を退治に向かった。 果たして鬼は 現れ、激しい戦いになった。そして、その戦いの末、綱は鬼の右腕を切り落と した。鬼は「いつか腕を取り戻してやる」と叫び、そのまま逃げ帰った。 綱は、切り取った腕を石の箱に厳重に収め、逃げた鬼を追いかけ日本全国を旅し、ついにこの村田の地へやってきた。(この地は綱の実家 との説もあり) 綱がこの地に滞在していると、ある日、伯母が訪ねてきた。そして、切り落とした鬼の腕を見たいと言い綱に何度も頼んだ。 綱は伯母の頼みを断りきれず、石の箱のフタを少し開けたその瞬間、伯母は鬼の姿になり、あっという間にその腕を奪い逃げ去った。 鬼が逃げる時、川をあわてて飛び越えようとして、すべって石に手をついた。その時の手形のついた石が、 この鬼の手掛け石として今に残ると伝えられる。