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宮城県村田町小泉字寒風沢

  その昔、都の高貴な身分の方が供をつれてこの地を通りかかったとき、この地は、そばを流れるせせらぎも美しく、荷を運ぶ牛の食べるやわらかい草もいっぱい生えていた。 長旅で疲れていた一行はここで一休みすることになり、みんなで昼食をとったり、小川で汗を流したり、草の上でうたたねをする者もいた。牛たちもごろんと横になって、それはのどかなひと時を過ごした。 主人が「出発!」と声をかけると、牛たちも起き上がり歩き始めた。ところが一番大きい牛は、みんなが出発したのも知らずにそのまま寝つづけ、とうとう石になってしまったという。