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宮城県名取市高館川上字長畑

昔、前九年の役の折に、この大館山に安倍貞任が立て篭もったと伝えられている。しかし、この大館山は、水を得るのに不便で、安倍一族は、山の裏の沢から樽に水を入れて運び上げていた。これを知った源義家は、山を囲み、水の手を絶つ策をとった。

貞任は、水が豊富にあるように見せかけるため、米を樽に入れ、樽から米を流し落とし、義家勢に見せた。ところが米に鳥が集まり、義家に逆に水が無いことを見破られ、安倍一族は敗れたと伝えられる。

この逸話から、この地は「樽水」と呼ばれるようになった。