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宮城県栗原市一迫北沢北又

震災前取材

松尾芭蕉は、元禄2年(1689)5月16日江戸を出発し、6月29日に平泉に到着した。平泉では藤原三代の盛衰に涙し、翌30日、一関から上街道を岩出山に向った。

岩ヶ崎を経て、真坂への途中、ここ志登ヶ森の頂上に着いた二人は、松の枝に衣を掛けしばし休息した。

ここは昔、藩主の領内巡視の「お遠見場」で、北に束稲山、東に石越観音、西から南に栗駒山、花渕山、舟形山、築館薬師山、涌谷箟岳山が望見される、眺望絶景の地である。

衣掛の松は、惜しいことに先年虫害に倒れ、現在はその切り株を残すのみである。