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宮城県栗原市金成赤児字新山前

震災前取材

この地には、古えにも老杉があった。元慶2年(878)、元慶の乱の折に、小野春風が帝の命を受けて、秋田の蝦夷討伐のためこの地を通りかかった。

これに付き従っていた春風の妻が、陣痛が激しくなり、この老杉のもとで、修験者の祈祷により大樹の神力を得て安産したと伝えられる。

その後、平泉藤原秀衡の時代、枯死した老杉の跡に夫婦杉として一対の杉が植えられた。その内の雌杉は、明治期の嵐の夜半に倒れた、現在残る雄杉は樹勢も旺盛で、「赤児大杉」として歴史を伝えている。