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宮城県石巻市鮎川浜字南

震災前取材

第16利丸は、昭和33年(1958)大洋漁業の大型高速捕鯨船の1番船として建造されたもので、現在、捕鯨の基地の鮎川に陸上保存されている。

総トン数 758t、長さ68.37m、軸馬力3500馬力、補助エンジン2基、速力17.5ノット

砲台を備えた船首は高くそびえ、ブリッジ以降の甲板は、波がはけるように側板がない。竜骨は南氷洋の荒波と氷に耐えるように、幅が狭く屈強に設計されている。船尾は、美しく細く丸い弧を描いている。

喫水はかなり深く、海に浮かんだ姿は漁船というより軍用艦に似ている。戦前の捕鯨船は、大砲をつけ軍に徴用され、捕鯨母船は輸送艦や空母となり、母船は全て沈没した。