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宮城県登米市南方町柳沢

震災前取材

登米市の南方町柳沢に角欠という地名がある。この「角欠」は、「鬼の角が欠けた」ことに起因するようで、次のような伝説が伝えられている。

坂上田村麻呂が、大武丸征伐の折、鬼の大武丸をこの地まで追い込んだ。大武丸はかなわぬことを悟り、この地の桜の下で角を折り、桜の木に掛けて降伏したと云う。以来、村人たちはこの桜を「角掛桜」と呼ぶようになり、この地は「角欠」と呼ばれるようになった。

この桜の付近に、近年まで、きれいな水がこんこんと湧き出ている泉があった。その泉は、坂上田村麻呂の乗った馬がその足を踏み込んだ際、その蹄の跡から清水が湧き出たものと云い、湧き口の底には蹄の跡が見られたと伝えられる。