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宮城県気仙沼市波路上岩井崎

震災前取材

この岩井崎には「拝天岩」という名の岩があり、この岩には下のような伝説が伝えられている。

昔、白大丸、黒大丸という仲の良い兄弟がいた。兄弟ともに腕の良い漁師だったが、ある時大波にあい遭難してしまった。何も知らずに帰りを待つお爺さんとお婆さんは、岩井崎に立ち、海に向かい毎日無事を祈った。

兄弟は沖合いに浮かぶ岩となり、お婆さんの手を合わせて祈る姿が「拝天岩」として残ったという。

合掌した両手の一方は侵食によりすでに失われている。