岩手県九戸村小倉

震災前取材

天正19年(1591)秋、 九戸政実は九戸城を開城した。これは奥州仕置軍の謀略によるもので、城にいた城兵や領民達は二の丸に集められ撫で斬りにされ、九戸政実らは罪人として、豊臣秀次の本陣のあった栗原郡三迫に引き立てられ、一言の弁明も許されず斬首されたという。

九戸の家臣の佐藤外記が、主の最後を見届けようと、乞食に姿を変えて三迫に行き、斬首獄門にされた首を夜陰に乗じて持ち帰り、この地に塚を築き葬ったと伝えられる。