岩手県釜石市平田第三地割

震災前取材

 

仙台と青森を結ぶ旧街道の内、仙台藩境があった釜石市唐丹までの区間を気仙道、釜石以北の南部藩内は三陸浜街道と呼ばれていた。藩境は、唐丹と平田を分ける石塚峠で、仙台藩、南部藩はともに峠を挟み番所を設けていた。

この平田の御境番所は、近世幕藩体制が成立する江戸初期、なにかにつけて対立していた、南部、仙台両藩の境界が確定された後、南部藩は、仙台藩領に通じるこの地に番所を設け、兵馬を常置して、通行人の取締りや、藩境の巡視警備にあたった。