震災前取材

岩手県釜石市橋野町第三十九地割

 

沢桧川のこの地には、かつて五郎兵衛淵という深い淵があり、河童の伝説が伝えられる。
昔、この淵の近くの大家の人が、淵に馬を連れて行った。家人がその場を少し離れた隙に、河童が出てきて、自分の腰に手綱を結わえて引っ張り、馬を淵に引き込もうとした。

驚いた馬は、河童を引きずったまま厩に駆け込んだ。家人が何事かと出てきたので、河童は仕方なく馬槽の下に隠れていたが、家人に見つかりつかまってしまった。

河童は何度も謝り、もう悪さはしないと約束をし、家人もそれではということで、河童に詫び証文を書かせて放してやった。その証文は、今もこの大家の家にあると云う。

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