岩手県盛岡市玉山区渋民字渋民

2012/07/09取材

啄木記念館の敷地内には、旧渋民尋常小学校の校舎が移築されている。石川啄木が少年期に学び,後に「日本一の代用教員」を目指して教壇に立った。

2度の移転により、建設当時とは多少変わっているものの、柾屋根造り、連子格子、障子張り、囲炉裏など、明治初期の面影か残されている。現存する学校校舎としては岩手県内で最も古い建物の一つである。

旧渋民尋常小学校は、明治17年(1884)、旧渋民村(現在の盛岡市玉山区渋民)の愛宕神杜わきに建設された。その後、大正2年(1911)に渋民小学校松内分校として移転し、昭和31年(1956)には統合により好摩小学校の分校となったが、昭和38年(1963)に廃校となった。

その後は、松内地区公民館として地元住民に利用されていたが、老朽化により解体されることになった。しかし、住民や啄木研究家などの運動により昭和43年(1968)この地に移転復元された。