岩手県盛岡市玉山区渋民字渋民

2012/07/09取材

宝徳寺は、万治元年(1658)に開基された。明治20年(1887)、石川啄木の父一禎が、日戸にあった常光寺から家族とともに移り住んだ。

石川啄木は、2歳から18歳までこの寺で過ごし、盛岡での中学校時代に同人誌等で使った「白蘋(はくひん)」の号は、この寺の裏庭の白蘋の池に由来すると云う。

また「啄木」の号は、境内の樹林をたたく啄木鳥から生まれたものと云われ、境内には啄木の歌碑が建てられている。

ふるさとの 寺の畔の ヒバの木の いただきに来て 啼きし閑古鳥

寺はその後改築されたが、かつて啄木が使用した部屋は当時のままに保存され、また境内には父一禎の墓がある。