岩手県一戸町根反字川向

2016/09/25取材

根反の珪化木は、直立していた木が火山灰に埋もれて出来た現地性の珪化木である。大きさは直径2m、高さ6.4m、目通り幹周囲は7mで、直立する珪化木としては日本最大である。

樹種は杉の一種で、現在北米太平洋岸にわずかに自生しているセコイアに近い種類と考えられる。

珪化木とは、木の組織に珪酸分がとけて入り、蛋白石、あるいは瑪瑙化して、木の組織と置き換わったもの。

珪化木の含まれる地層は、新第三系の四ツ役層という、今から約1700万年前のもので、この地層の中で長い時間かかって軽か珪化したもの。

この地域を流れる根反川、平糠川、馬淵川の河床には、珪化木が多量に含まれており、珪化木地帯として国の天然記念物に指定されているが、中でもこの珪化木は特に貴重で、国の特別天然記念物に指定されている。