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薬師堂のある薬王寺は、延宝年間(1673~80)米山山頂に宥善上人により開山されたと伝えらる。山岳修行所としての山寺を、この地方きっての霊山、霊所とする基礎づくりをし、多くの信仰者を集めた。
福島県塙町台宿字大久保
寺院を維持するための檀家制ではなく、修行寺として、自身もその生涯を山頂で布教教化に過ごす生活を続け、貞享2年(1685)8月、62歳で真言密教の教旨に従い入定を果たし、後世にその影響を残した。
その入定の百余年後、その遺徳をしのんでこの薬師堂が建立された。この薬師堂は、山頂の奥の院に対して「お仮屋」とも呼ばれ、寛政2年(1790)に建てられたもので、四面3間の宝形造り鉄板葺きの建物。正面が回廊式であり、軒が深く重厚な印象を持つ。