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福島県矢吹町中町

  • 町並み
 

天正6年(1578)頃に、奥州街道の宿駅として「矢吹宿」が開設され、その頃から矢吹に集落が形づくられるようになった。奥州街道は、陸奥と江戸をつなぐ主要街道として発達し、寛永12年(1635)、三代将軍徳川家光の時代に参勤交代が制度化されると、大名行列をはじめ奥州と江戸とを行き来する旅人などが急速に増加した。

矢吹の領内には、矢吹宿、大和久宿、中畑新田宿と、三つの宿場があったが、矢吹は本陣、検断、問屋などが並ぶ大きな宿駅だった。江戸の著名な作家である十返舎一九の『金鞋編』に、矢吹が紹介されており、それには「大根いりそばきり」が名物とされ、さらにこのそばよりも女中の器量の良さが評判とされている。