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福島県猪苗代町金田字浜道東

 

約20万年前に猪苗代盆地が形成され、その後、約9万年前の磐梯山噴火による翁島火砕流堆積物と、約5万年前頃の頭無火砕流堆積物により、河川が堰き止められて猪苗代湖ができたという。

猪苗代湖の志田浜沖は、「三杷すげ」と呼ばれ、急激に深くなっており、その東側は水中で断崖になっており、西風が吹き出すと西から波が立ち、三杷すげの断崖で波は深い底の方へ引っ張られ、上下に水が渦まくという。

そのため三杷すげでは昔から遭難が多く、様々な伝説が伝えられている。

・猪苗代湖の主

あるとき、西のほうから風が吹き、鏡のような湖面ににわかに波が立ち始めた。その波は除々に三杷すげまで達し、その波に乗り竜が首を立てて波に乗り、三杷すげで水中に潜ってしまった。

またあるときは急に強い東風が起ったとき、五万堂大崎の鼻から湧き出した波に乗り竜が泳ぎ出て、三杷すげで水中に消えたが、その先西の方は波も立たず鏡のようであったという。

三杷すげの深い水底の、さらに奥まったところに竜宮があり、竜神が住んでいると伝えられている。