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福島県会津若松市河東町八田字下ノ家

 

国道49号線を猪苗代から会津若松市に入ってすぐの峠に「強清水」がある。現在も大いに利用されているようで、上屋がかけられ、石畳が敷かれ、地元の人が大事に管理しているようだ。

この清水には、次のような伝説が伝えられる。

昔、この村に、きこりの与曾一、与曾二という父子が住んでいた。父親の与曾一は、まじめな働き者だったが、息子の与曾二は大のなまけ者で、年中酒を飲み、はては追いはぎまでするようになっていた。

息子の与曾二の悪さざんまいで、米も買えないありさまだったが、どうしたわけか父親の与曾一は、山仕事の帰りには、いつも酒に酔って帰ってきた。

不思議に思った与曾二があとをつけてみると、岩の間からあふれる清水を飲んでいた。与曾二は、清水を酒にたとえて飲む父親の姿に、親不孝を悔やみ、以後孝養をつくしたという。

この地の民謡の会津磐梯山でもこの伝説は唄われている。

コイの滝沢 フナ石こえて 親は諸白 子は清水