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青森県深浦町舮作下清滝

 

 

 

深浦町の月屋には「黄金崎」と呼ばれている地があり、戦国時代、この地で勢力を誇った黄金崎善衛門という海賊が、沖合を航行する交易船から奪った莫大な金品を隠したという。善衛門は、黄金の馬鋤で田を起こし、また金で銭を作っていたととも言われている。

この善衛門が、金銀財宝をある場所に隠したという伝説があり、その場所は
「朝日さす、夕日かがやく岡の上に、漆百樽、黄金万両」とされている

大正時代に、地元の者が馬を放しておいたら、足に漆をいっぱいつけて帰ってきたという。この話は当時の新聞でも取り上げられ、この地の埋蔵金伝説は一躍有名になり、県内外から大勢の人たちが宝探しにやってきたという。しかし今だに、宝を見つけたという話は聞かない。

このような埋蔵金伝説は、各地に存在し、史実とは考えにくいが、この地の海域は、戦国期には蝦夷地との交易を盛んに行った安東氏の交易船が通り、江戸期に入ってからは北前船が盛んに行き交った。少なくとも江戸時代の初期までは、この海域に海賊船が出没したことは容易に考えられ、この地に海賊の拠点があったということは十分に考えられる。