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青森県三戸郡階上町道仏

2016/09/26取材

 

小舟渡海岸のこの一帯を観音平と呼び、この磯辺は「赤石の浦」と呼ばれている。この磯辺に、波に洗われ潮から背中を見せている赤い石をこの地では「べご(牛の意)石」と呼んでいる。

昔、寺下観音が黄色の牛に乗ってこの地に上陸したとき、この牛が「いつまでも観音様のお供をしたい」と願い出たところ、「お前は赤石となって仕えよ」と言って赤石に化身させそのまま置かれるようになった。それが現在の赤石と云う。

この地域の海辺の岩には、かつては三十三観音が刻まれており、また石仏も多くあったことから、この一帯は観音信仰が盛んだったことが伺える。

またこの地は、八戸藩の「妙野の牧」の東南の地にあたり、馬の供養と結合し、蒼前信仰とともに馬頭観音の信仰もあった。