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青森県つがる市柏広須

2015/08/27取材

 

天正5年(1577)に、大浦為信が、領内巡視の際に、途中の山路から、茫々たる萱原のはるか彼方に、亭々と繁る大樹をながめ、その見事さにこの地をたずねると、それは柏の古木だった。

この地に先住していた工藤祐益によると、この木の根元には蟻が巣を喰っているため、この地は蟻巣村と称しているということだった。

為信はこれを聞き、しかし四方広遠なこの地の様子を見て、その野を廣須野と称え、この地を廣須村と名付けた。以来この地を中心に開発が進められ、その後の柏村の起源となった。

現存するこの名木は二代目で、宝永元年(1704)頃に植えられたもの。