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青森県十和田市西十三番町

2013/10/08取材

官庁街通りは、長さ1.1km、幅36mの街路で、道には165本の松と156本の桜が4列の並木が植えられている。その後、歩道両側には奥入瀬渓流や稲生川をイメージした水の流れや、さまざまな馬のオブジェが配置され、野外ギャラリーの趣すらある十和田市のシンボルロードである。昭和61年(1986)、「日本の道・百選」に選ばれた。

明治18年(1885)、三本木には陸軍軍馬局出張所が開設され、明治29年(1896)には軍馬補充部三本木支部となった。三本木支部はおよそ1700頭をこえる馬を有し、全国でも最大の軍馬補充部になった。軍馬が高値で買い上げられ、三本木は馬の町として活況を呈した。軍馬補充部の総敷地面積は13,100haで、この大きさからも戦時中は重要な施設だったことがうかがえる。

しかし、太平洋戦争の終結にともない、軍馬補充部は解体され、広大な用地が開放された。この町の中心部の広大な用地を活用するため、十和田市は、熊本市、丸亀市とともに、都市計画法の事務所地区に指定された。中心に官庁街通りが整備され、道の両側には40を超える国、県、市の官庁が並び、街路は都市計画にしたがい碁盤の目状に整備され新たな時代を迎えた。