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青森県大間町字大間

2012/07/11取材

大間崎は本州最北端の岬である。晴れた日には函館山から恵山岬にかけての北海道の海岸が目前に広がる。対岸に位置する北海道の汐首岬との間は僅か18km足らずで、本州、北海道間の最短地点になる。潮流の速い地域であり、周辺は良好な漁場でマグロの一本釣りの名所として知られる。

伊能忠敬は、幕府の命により寛政12年(1800)に蝦夷地から測量を開始し、翌年10月に下北半島に入った。忠敬の「沿海測量日記」には、終日の悪天候の中、大間町周辺の測量を行ったことが記されている。

また、この寛政の頃から、沖の津軽海峡を外国船が頻繁に通るようになり、元治元年(1864)には、この沖合でイギリス商船アスモール号が遭難し、大間の人々の尽力で、船員16人と積荷は全て無事だった。イギリス政府はこれに対し、翌慶応元年(1865)、金時計と二連式猟銃を送り謝意を表した。