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青森県むつ市脇野沢
2012/07/11取材
津軽地方には蝦夷地に渡ったとされる義経伝説が諸所に伝えられ、この九艘泊もそのうちの一つである。
義経は蝦夷地に渡る途中この地に停泊した。そのときの主従が乗った船は九艘だったことから九艘泊と呼ばれるようになったと云う。
この地にはかつて琵琶石と呼ばれる琵琶法師に似た形の石があった。義経一行が蝦夷地に向ってこの地を出帆するとき、弁慶が琵琶を弾き、龍神に海路の安全を祈ったと云う。そのため北海道に渡る村人は、この石に海上の無事を祈る慣わしだった。
しかし明治の末頃、津軽の者が石材採取のためこの石を割って船に積んで持ち去ろうとしたが、九艘泊を離れてすぐにその船は沈没してしまった。乗組員は助かったが、石を割った採取人だけは行方不明のままとなり、琵琶石のたたりと伝えられている。
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