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青森県むつ市大畑町

2012/07/10取材

かつては、恐山参詣道はこの鬼石の下を通っていた。鬼石の下はいわゆる「地獄」で、硫黄の匂いが立ち込め、丸木を渡した小橋がかけられていたと云う。

罪深い者がここまで来ると、この橋は糸のように細く思われ、また鬼石は生きている鬼の姿で睨み、岸辺の楢の木も竜と化して恐ろしい様相に見え、どうしてもこの橋を渡ることが出来なかったと云う。

恐山には、人々の霊だけでなく、魑魅魍魎の類、畜生の霊もやってくる。かつてはこの鬼石の下には石仏があり、鬼石は睨みを利かせて悪霊の進入を阻んでいるという。