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秋田県秋田市

2016/07/27取材

 

太平山は、秋田県のほぼ中央に位置し、標高は1171mである。山頂からは、世界遺産の白神山地、仙北平野、鳥海山など、県内を一望できる。

太平山信仰は、天武天皇の時代の白鳳2年(673)、役行者小角に始まり、山頂に奥宮が置かれ、薬師の峰、修験の山として信仰を集めている。

延暦20年(801)、征夷大将軍坂上田村麻呂が、蝦夷征討の際に戦勝を祈願して堂宇を建立し鏑矢を奉納した。また戊辰戦争の際には奥羽鎮撫総督九条道隆が里宮で戦勝を祈願した。

古くから勝利成功、事業繁栄の守護神として崇敬を受け、秋田佐竹藩の歴代藩主からも崇敬を集め、八代藩主佐竹義敦は、現在里宮のある赤沼の地に雪見御殿を築いた。

大平山はかつては女人禁制の山で、道も険しく容易に参詣ができなかった。そのため、大平山を東に仰ぐことができる、雪見御殿があった赤沼の地を里宮とした。

現在も三吉神社、太平山講、三吉講の総本宮として、全国から参詣者が訪れる。

現在の社殿は昭和52年(1977)に改築されたもので、屋根は大平山の姿を模したものとされる。