秋田県秋田市東通明田

2016/07/27取材

 

市の保存樹に指定されているこの松の根元には、かつては白山神社が祀られていたが、明治期に磯前神社に合祀され、現在は稲荷神社が祀られている。

この老松には次のような伝説が伝えられる。

昔、この地に時折ふっと色白の美しい娘があらわれ、どこともなく消えた。どこの誰なのか誰も知る者はなくこの地でうわさになった。

ある若者がこの娘を見初め、その跡をつけると、この松のところで見失ってしまった。幾度かそのようなことがあり、若者はその思いを娘に打ち明けたいとこの松に幾度か通いつめ祈った。

数日後、若者が祈っていると、この松の陰にその娘がふっと現れた。若者はその思いをその娘に伝えた。

しかしその娘は、自分はこの松の根元に住む白蛇の化身であり、連れ添えない身であることを若者に告げた。そして若者に、思いがあるならば松のほとりに祠を建ててくれるように頼んだ。

若者は早速、松の根元に小さな祠を建て、それ以降、この娘を見かける者はいなくなった。しかし時折この祠を訪れるこの若者には、その娘の姿が見えているようだった。

 

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