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秋田県大仙市太田町国見
2016/09/24取材
この地は、慶応4年(1868)、奥羽一帯を戦場とした戊辰戦争での国見村の戦いの古戦場である。
同年8月、この地で奥羽列藩同盟の仙台藩と、新政府軍側の佐竹藩、九州諸藩の軍との間に激戦が交わされた。
栗沢村から進んだ角館隊は、国見方面からの銃声を聞きつけ、横から応援しようと進み、この地で敵に遭遇した。後方からも敵に攻められ苦戦となったとき、軍監の竹村庫之丞は、横沢街道上の友軍に告げるべく、単身隊を離れ国見原を走った。
しかし折悪しく、味方の苦戦を聞き救援に駆け付ける途中の仙台藩兵と遭遇し、取り囲まれ、腹部貫通銃創で倒れた。しかし庫之丞は、倒れてもなお刀を抜いて、近寄る敵を切り捨て奮戦し、命を落とした。
この庫之丞の壮烈な戦いぶりを嘆賞した村人たちが、戦死したこの地に石碑を建て、桜を植えてその武勇を後世に伝えたという。