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秋田県横手市大雄字藤巻

震災前取材

 

藁でつくった 厄神(ヤクジン)様は、両手を広げた勇ましい姿で、病や災難の侵入を防ぐこの地域の守り神である。高さ、幅ともに約2.5m、重さは約100kgある。

かつては、多くの地で、その村の境界には魔よけとして、地蔵や道祖神、お面や人形など様々なものが祀られていた。昔は、流行病などの災いの多くは、村の外から入ってくることが多く、場合によっては集落が全滅するようなこともあった。人々のそのような外からの脅威に対して、村の境界には魔よけが置かれた。

この地域では、藁で作った巨大な厄神様が村の境を守った。この藁の厄神様は、現在も集落の人たちにより、一年に一度作り直され、手入れがきちんとなされている。この地では田植えの終了後に製作し、太鼓の音とともに若者が人形を背負い集落を練り歩き、その後、悪疫退散を祈願しこの地に人形を立てている。