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秋田県秋田市保戸野通町

震災前取材

 

秋田市の通町商店街に建つ高砂堂の店舗は、大正7年(1918)に建てられた和風店舗建築で、木造二階建、寄棟瓦屋根、平入り。平成12年(2000)、国の登録有形文化財となった。

外観は、漆喰の白壁と黒の屋根瓦葺きの純和風であるが、内部は、床には男鹿石を敷きつめ、ショーケースは大理石とメノウが使われている。天井の鉄板には花模様がプレスされており、大正初期のハイカラな雰囲気を漂わせている。

高砂堂は、明治27年(1894)創業の老舗の菓子店で、平成7年(1995)に通町の道路拡幅に伴い取り壊されるところであったが、建物を惜しむ市民の声が高まり、そのまま後方へ4m程曳家して修理保存した。現在もこの店舗で営業されているのは喜ばしいことである。