2015/07/26 宮城県仙台市太白区

 

先月、仙台市太白区の坪沼に「ホタルと平家琵琶の夕べ」に出かけるはずだったが、大雨のため行かないでしまった。坪沼は仙台の中でまだ訪れたことの無い唯一の地だった。そのようなことから、この日、急きょ出かけることにした。

生出から村田方面に抜ける県道31号線を南西に走り、小さな名もない峠を越えると、すっきりとした空気に満ちた田園風景が広がっていた。変な言い方だが、熱いのだが熱くないのだ。たぶん、コンクリートやアスファルトの照り返しがないせいだろう。

坪沼の八幡神社を訪れ参拝し県道に出ると、参道入口の向かい側に解説板が出ている。夫婦石と神水池の伝説が書いてある。両方とも弘法大師ゆかりの伝説があるようだ。夫婦石は、解説板のすぐ後ろの小さな小山にあるようで、私有地のようである。

山の入口のお宅に声をかけると、90近くにもなるのだろうか、気の良いばあちゃんが出て来て、ひょいひょいと案内してくれた。腰がはげしく曲がっているので、案内は辞退したのだが、毎日山の畑で仕事をしていると言いかまわず案内してくれた。

石は「弘法の御座石」としての伝説を持っており、かつては参詣する方々も多かったようで、小さな堂がかけられていた。堂の前に震災で倒れた小さな二基の灯篭があった。亡くなったじいちゃんが、灯篭をもとに戻したいと言ってたと聞き、いつ亡くなったのかを聞くと、この4月だという。ばあちゃんは少し悲しい顔をした。

写真を撮影し、夫婦石に手を合わせ、このばあちゃんが元気に天寿を全うすることと、灯篭がいつかもとに戻ることを祈った。そして、心の中で、本当に伝説の通りの石ならば、「この程度の願いはかなえてくれるよな」と、不埒にも念押しした。

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